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50代で転職活動を始めると、多くの人が「何年ぶりだろう」と手が止まります。履歴書は手書きの記憶しかない。職務経歴書は書いたことがない。転職サイトとエージェントの違いもよくわからない。
この記事では、今の仕事を続けながら転職活動を進める流れを、6つのステップに分けて整理します。会社都合で退職日が決まっている人にも、まだ在職中で迷っている人にも使える順番にしました。
全体の流れ:6つのステップ
先に全体を見ておくと、いま自分がどこにいるかがわかります。かかる期間は人によって大きく違いますが、在職中に進めるなら半年くらいの余裕を見ておくと、慌てずに済みます。
| ステップ | やること | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | 経歴の棚卸し | 思い出せるうちに、やってきた仕事を書き出す |
| 2 | 職務経歴書を作る | 作業の羅列ではなく「何を任されていたか」で書く |
| 3 | 転職サービスに登録する | サイト・エージェント・スカウト型の違いを知って選ぶ |
| 4 | エージェントと面談する | 希望条件を、聞かれる前に整理しておく |
| 5 | 応募と面接 | 退職理由と、経験の生かし方を自分の言葉で |
| 6 | 内定後の調整 | 退職日と入社日の間を空けすぎない |
STEP1 経歴の棚卸し:まず書き出すだけでいい
いきなり職務経歴書を書こうとすると、白紙の前で止まります。最初は形式を気にせず、やってきた仕事を思い出せる順に書き出すところから始めます。
- どの会社で、何年、どんな工程や設備を担当したか
- リーダーや班長など、人をまとめる役割はあったか
- 改善提案、教育、トラブル対応など、作業以外で任されていたこと
- 持っている資格(フォークリフト、玉掛け、危険物など、仕事で使ったもの)
製造業の現場では「当たり前」になっていることほど、書き出さないと抜け落ちます。数字(担当した人数、改善で減らした時間など)が1つでも思い出せたら、メモしておきます。
STEP2 職務経歴書を作る:作業ではなく役割で書く
棚卸しのメモができたら、職務経歴書にまとめます。気をつけたいのは、作業の羅列にしないことです。「〇〇の組立」「〇〇の検査」と並べるだけだと、読む側には何を任されていた人なのかが伝わりません。
「どの工程を、どのくらいの範囲で、どんな責任を持って担当していたか」が伝わる書き方にします。現場経験の書き方は、別の記事で詳しくまとめました。
STEP3 転職サービスに登録する:3つの種類を知っておく
転職サービスは、大きく分けると3種類あります。どれも求職者は無料で使えるものがほとんどです。違いは「誰が求人を探すか」です。
| 種類 | 求人を探すのは | 向いている人 |
|---|---|---|
| 転職サイト | 自分 | 自分のペースで求人を見たい人 |
| 転職エージェント | 担当者(キャリアアドバイザー) | 書類の添削や面接の日程調整を任せたい人 |
| スカウト型 | 企業やエージェントが、登録した経歴を見て声をかける | 忙しくて求人を探す時間がない人 |
最近は、転職サイトにスカウト機能が付いているものも多く、境目ははっきりしていません。在職中で時間がない人ほど、経歴を登録しておけば向こうから声がかかる仕組みを1つ持っておくと、動いていない時間も無駄になりません。
リクナビNEXT は登録無料の転職サイトです。職務経歴や希望条件を登録しておくと、企業や転職エージェントからスカウトが届く仕組みがあります。会員登録すると、自分の強みを診断する「グッドポイント診断」も受けられます。STEP1〜2で書き出した内容を、そのまま登録に使えます。
(私はリクナビNEXTを使っていません。調べた範囲での紹介です)
登録先は、最初から多すぎないほうが管理できます。種類の違うものを2〜3つ組み合わせるのが、ひとつの目安です。
STEP4 エージェントと面談する:希望条件を先に整理する
転職エージェントに登録すると、最初に担当者との面談があります。電話やオンラインのことも多く、在職中でも受けやすい形になっています。
面談でよく聞かれるのは、次のようなことです。答えを決めておく必要はありませんが、考えを整理しておくと、話が具体的になります。
- これまでの経歴と、いちばん長く担当した仕事
- 転職したい理由、いつまでに転職したいか
- 希望の年収、勤務地、勤務形態(交替制や夜勤の可否など)
- 譲れない条件と、譲ってもいい条件
「自信がないから」と最初から低い金額を言ってしまうと、その金額を前提に求人を紹介されます。まずは今の年収と、生活に必要な金額を正直に伝えて、担当者の見立てを聞くほうが選択肢は狭まりません。
STEP5 応募と面接:退職理由と、経験の生かし方
応募して書類が通ると、面接です。50代の面接でよく聞かれるのは、退職の理由と、これまでの経験を次の職場でどう生かすかです。
- 退職理由:会社都合(人員整理など)で退職が決まっている場合は、事実をそのまま伝えれば足ります。前の会社を悪く言う必要はありません
- 経験の生かし方:STEP1で書き出した「任されていたこと」を、応募先の仕事に結びつけて話せるようにしておきます
- 新しい環境への姿勢:やり方の違う職場で、教わる側に回れるか。具体的な場面を1つ用意しておくと伝わります
STEP6 内定後の調整:退職日と入社日の間を空けすぎない
内定が出たら、入社日を決めます。ここで気をつけたいのは、今の会社の退職日と、次の会社の入社日の関係です。
入社日は、退職日の翌日以降で調整します。応募の段階で「〇月末に退職予定」と伝えておくと、話が進めやすくなります。
就業規則に「退職の何日前までに申し出るか」が決められていることが多いので、先に確認します。法律上は、期間の定めのない雇用なら、申し出から2週間で退職できるとされています(民法627条)。ただ、引き継ぎを考えると、会社の決まりに合わせて余裕を持つほうが円満に進みます。
- 1日でも空くと、その間は健康保険と年金を自分で切り替える手続きが必要になります
- 国民健康保険・国民年金への切り替えは、退職日の翌日から14日以内です
まとめ:最初の一歩は「書き出す」こと
50代の転職活動は、何十年ぶりという人がほとんどです。だからこそ、いきなり応募から始めず、棚卸し → 書類 → 登録 → 面談 → 面接 → 調整の順に、ひとつずつ進めるのが近道です。
最初の一歩は、やってきた仕事を紙に書き出すことです。そこまでできれば、転職サービスへの登録も、面談での受け答えも、ずっと楽になります。
退職の申し入れ:民法627条1項
健康保険・年金の切り替え期限:協会けんぽ、日本年金機構(詳しくは手続きリストの記事に出典を記載)
※本記事は2026年10月時点の情報にもとづいています。
製造業一筋30年、52歳。2027年3月末に会社都合で退職します。このサイトでは、手続きや制度を調べてわかったことをまとめています。転職活動の詳しい経過は、noteに書いています。
※転職サービスの内容や条件は変わることがあります。登録の前に、各サービスの公式サイトで最新の情報をご確認ください。


